借地権付きの家とは?権利の概要や売却する方法と流れも解説
地主から土地を借りてその土地に家を建てた場合、その建物は借地権付き建物となるため、売却時も土地そのものは売れません。
通常の不動産売却とは異なる方法と流れになるため、注意が必要です。
この記事では、不動産の売却を検討している方に向けて、借地権とはなにかや、借地権付きの家の売却方法、流れを解説します。
借地権とは?家の売却にどう関係する?
借地権とは、所有者から土地を借りて利用する権利を指します。
借地権付き建物を売る場合、買主は建物と借地権を購入する形となるため、地主から土地を借りる形が維持される点に注意してください。
借地権には普通と定期があり、普通借地権は更新が可能で、長期間の利用が前提の契約です。
一方の定期は更新ができず、契約期間満了時に更地にして返さなければなりません。
旧法借地権は1992年以前に設定された契約で、借主の権利が強く保護されている特徴があります。
種類によって契約条件が大きく異なるため、売却時には慎重に対応する必要があるでしょう。
▼この記事も読まれています
不動産売却にかかる仲介手数料とは?安すぎる仲介手数料のリスクも解説
借地権付きの家を売却する2つの方法
売却する場合、地主に売るか、第三者に売るかの、2つの方法が基本となります。
地主に売る場合、借地権と底地権を一本化できるため、スムーズに取引が進む場合が多いです。
底地権とは、貸し出している土地の所有権を指します。
第三者に売る場合は、家と一緒に借地権も買い取ってもらうのが一般的ですが、事前に地主に許可を得る必要があるので注意してください。
地主が土地を売りたがっている場合は、地主と協力して家と借地権、底地権を一緒に売る方法や、地主から底地権を買い取ったうえで売り出すやり方もあります。
▼この記事も読まれています
購入時と売却時の土地売買契約の流れは?必要書類もご紹介!
借地権付きの家を売却するときの流れ
売却する際は、まず不動産会社と仲介契約を結ぶのが一般的です。
建物の査定を依頼し、納得できたら契約しましょう。
次に、借地権を売却する承諾を地主から得る必要があります。
専門知識や経験が必要になるため、交渉は契約した不動産会社に任せるのがおすすめです。
承諾が得られたら、通常通り売却活動の開始です。
買主が見つかったら地主から借地権譲渡承諾書を受け取ったうえで、売買契約を締結します。
この際、地主に承諾料を支払うケースが多いので注意してください。
地主から建替承諾を得る必要がある場合は、建替承諾料の支払いも必要です。
最後に、物件と借地権を買主に引き渡して取引終了です。
▼この記事も読まれています
不動産を売却するときにかかる税金の種類とは?